福井「あわら蕎麦」第三部

刈り取りから乾燥、そして出荷へ

福井県あわら市にある「ことぶきファーム」は、食の未来をみすえて熱く農業に取り組んでいる。斉藤さん父子は、安全・安心、そして食べて美味しい、という付加価値の高い農産物栽培を手がけている。

あわらの蕎麦栽培は福井県下でも地区別でいえば5,6位に入るほどに盛んになってきた。福井県自体も全国的には第6位の蕎麦生産量を誇る。あわら蕎麦の美味しさが全国に評価されていく今後に期待したいものである。

今回は蕎麦の栽培の一部始終を見せていただいた。真夏の8月に種がまかれた蕎麦は10月に花を咲かせ、その月の終わりには実を結ぶ。いよいよ刈り取りの時期である。蕎麦は肥料が勝ちすぎると茎が伸び過ぎて実の方に栄養が行かず、倒れてしまう。むしろ痩せた土地の方がよく育つのだ。

発芽から開花の時期、蕎麦は雨に弱い。今年2014年は8月に雨が降り、9月が涼しかったせいで、蕎麦の穂に実があまり入らなかった。それでも刈り取ってみると、風味のある蕎麦の実が手のひらに重い。約1ヶ月の乾燥を経て出荷の準備が整った。11月下旬には「新そば」として蕎麦屋で美味しい一杯がいただけるだろう。

新そばは、噛めば口の中いっぱいに蕎麦の豊かな風味が広がる。特に水の良い福井の蕎麦は全国的にも高い評価を受けている。福井ならではの「大根おろし蕎麦」という食べ方は江戸時代から伝わる、まことに理にかなった料理である。それに加えて、「あわら蕎麦」自体の味わいも全国の蕎麦ファンに熱く愛されたいものだ。

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